
1分でわかる!gooddo編集部まとめ
- FKGコーポレーションは創業50周年を迎え、循環型社会の実現を目指す「第二の創業期」に突入。
- 燃焼灰を再利用した人工石「お陰石」は、環境負荷を軽減し、地震や水害にも強い特性を持つ。
- 新製品「森のお陰石」はバイオマス燃焼灰を原料とし、さらに環境に配慮した設計。
- RUSシステムを通じて、地域ごとの燃焼灰を活用し、地産地消型の循環社会を全国・海外へ展開予定。
- 「Do Thanks!」を行動指針に掲げ、持続可能な社会の実現を目指す。
燃焼灰から未来を創る「お陰石」の挑戦
「廃棄物を資源に変える」という発想が、持続可能な社会の鍵を握っています。熊本県八代市に拠点を置くFKGコーポレーションは、燃焼灰を活用した人工石「お陰石」を開発し、環境負荷を軽減する取り組みを進めています。
「お陰石」は、発電所の燃焼灰を加工して作られた人工石で、地震や水害に強い特性を持つほか、水を浄化し、CO2を吸収するという環境に優しい機能を備えています。道路や土地、住宅の下の地盤を支える路盤材、路床材など、活用方法も様々です。2020年の熊本大豪雨では、球磨川河川敷の遊歩道に使用されていた「お陰石」が流されずに残り、その耐久性が実証されました。この成果により、「お陰石」は熊本県リサイクル製品第一号に認定されています。
さらに、2025年には新製品「森のお陰石」が正式販売開始。バイオマス燃焼灰を原料としたこの人工石は、自然になじみやすい色合いを持ち、環境への配慮をさらに強化した製品です。
地域で循環、全国へ拡大する「RUSシステム」
「お陰石」のもう一つの革新は、地域での循環型利用を可能にする「RUSシステム」です。このシステムでは、各地域の発電所や製紙工場で排出される燃焼灰を、現地で「お陰石」に再生する仕組みを提供。すでに宮崎県で稼働しており、2025年以降は佐賀県や福岡県でも展開予定です。
この取り組みは、地産地消型の循環社会を実現するだけでなく、輸送コストやCO2排出量の削減にも寄与します。さらに、アジア地域への展開も視野に入れており、国際的な循環型社会のモデルケースとなる可能性を秘めています。
「循環美クリエーター」としての未来への挑戦
創業50周年を迎えたFKGコーポレーションは、「第二の創業期」として新たな行動指針「Do Thanks!」を掲げました。この言葉には、「感謝のエネルギーで循環美を実現する」という想いが込められています。
同社は「土の医者」として、農業や漁業、住宅地盤など、さまざまな分野での課題解決に取り組むことを目指しています。地域で生まれたものを再生し、さらに良いものとして活用する。この理念が、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。
私たちも、こうした循環型社会の取り組みに注目し、日常生活でできる環境配慮の行動を考えてみませんか?
福岡社長のインタビュー記事もご覧ください

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【解説】「お陰石」とは?循環型社会を支える新技術

「お陰石」って何ですか?

「お陰石」は、発電所や製紙工場から出る燃焼灰を再利用して作られた人工石です。地震や水害に強く、水を浄化したり、CO2を吸収する特性を持っています。廃棄物を資源に変えることで、環境負荷を減らす画期的な製品です。

「森のお陰石」はどう違うんですか?

「森のお陰石」は、バイオマス燃焼灰を原料にして作られた新しいタイプの「お陰石」です。木材などを燃やした灰を使っているため、自然になじみやすい色合いを持ち、さらに環境に優しい製品です。

「RUSシステム」って何ですか?

RUSシステムは、地域ごとの燃焼灰を活用して「お陰石」を作る仕組みです。FKGコーポレーションが技術を提供し、パートナー企業が設備を設置して製造します。これによって廃棄物を地元で再生することができ、輸送コストやCO2排出量を削減しながら、地産地消型の循環社会を作ることができます。
すでに宮崎県ではすでにこのシステムが稼働していて、地域の廃棄物を資源に変える取り組みが進んでいます。

こういう取り組みが私たちにどう関係するんですか?

燃焼灰を再利用することで、廃棄物の削減や環境保護につながります。私たちが住む地域でも、こうした循環型の仕組みが広がれば、持続可能な社会が実現しやすくなります。まずは、こうした取り組みを知り、応援することが大切です。

私たちができることは何ですか?

もちろんあります!廃棄物を減らすためにリサイクルを心がけたり、循環型社会を目指す企業や製品を選ぶことで、持続可能な未来に貢献できます。また、こうした取り組みを知り、身の回りの人へ認知を広げるなど、活動を応援することも大切です。
また、建設会社の方であれば「RUSシステム」の導入も検討出来ます。まずは「知ること」から始めてみましょう!