1分でわかる!gooddo編集部まとめ

  • 八芳園が2025年10月にグランドオープンする新施設は、環境配慮型の「減築」を採用。
  • ZEB Oriented認証を目指し、省エネと持続可能性を重視した設計。
  • 日本庭園との親和性を深め、「日本の美意識」を凝縮した空間へ。
  • MICE(国際会議・イベント)需要に対応し、地域発展にも貢献。
  • 「継承と創造」をテーマに、未来へつながる施設づくりを推進。

八芳園が挑む「減築」とは?未来型施設へのリニューアル

「建物を壊して新しく建てるのではなく、残すべきものを守りながら未来へつなぐ」。この斬新なアプローチを採用したのが、東京・白金台にある八芳園です。2025年10月のグランドオープンに向け、八芳園は「減築」という手法を取り入れたリニューアルを進めています。

減築とは、既存の建物を部分的に取り壊し、必要な部分だけを残して活用する手法。ヨーロッパでは古くから環境配慮型の建築として採用されてきました。八芳園では、この減築を通じて、日本庭園との親和性を深め、「日本の美意識」を凝縮した空間を目指しています。

さらに、今回の改修ではZEB Oriented認証の取得を目指しています。ZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)とは、建物のエネルギー消費を極限まで抑え、環境負荷を軽減する設計思想のこと。八芳園がこの認証を取得すれば、宴会場を用途とする建物としては、国内でも先駆けとなる事例になります。

写真:メインロビー イメージ

写真:本館ファザード イメージ

MICE需要に応える新たな八芳園の姿

八芳園は、国際会議やビジネスイベントなどのMICE需要に対応する施設としても進化を遂げます。宴会場は15会場から11会場へ減少するものの、キャパシティを拡大し、より多様なイベントに対応可能な設計へと生まれ変わります。

特に注目すべきは、5階・6階の会員制クラブフロア。ここでは、日本庭園を望む上質な空間で、国際的なミーティングや特別なイベントが開催可能になります。バンケット、スタジオ、ラウンジ、バーといった多機能な空間が、訪れる人々に特別な体験を提供します。

写真:会員制クラブフロア 5階 イメージ

写真:会員制クラブフロア 6階 イメージ

「継承と創造」で未来へつなぐ八芳園の挑戦

今回のリニューアルプロジェクトのテーマは「継承と創造」。八芳園は、創業以来培ってきた「日本を、美しく。」という理念を守りながら、新しい価値を創造することを目指しています。

取締役総支配人の関本敬祐氏は、「建物が新しくなったから八芳園も新しくなるのではなく、長年積み重ねてきた美意識を未来へつなげることが重要」と語ります。この理念は、単なる建物の改修にとどまらず、八芳園ブランドそのもののリブランディングにも反映されています。

八芳園の挑戦は、地域社会や環境への配慮を重視しながら、国際的な舞台で選ばれる施設を目指すものです。私たちも、この取り組みを通じて、持続可能な未来について考えるきっかけを得られるのではないでしょうか。

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【解説】「減築」って何?

八芳園が「減築」を採用したって聞いたんですけど、減築って何ですか?

gooddo編集長

減築とは、建物を部分的に取り壊して、必要な部分だけを残して活用する手法です。古い建物を活かし、長く残していくという意味で、ヨーロッパでは古くから環境配慮型の建築として使われてきました。たとえば、2階建てから平屋に建て替えて使わない2階をなくしたり、2階の床の一部を撤去し吹き抜けにして明るい空間を作ったりすることを指します。八芳園では、この減築を通じて、日本庭園とのつながりをより深めていくことを目指しています。

ZEB Oriented認証って何ですか?

gooddo編集長

ZEB Oriented認証は、省エネを徹底した建物に与えられる認証です。ZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)は、建物が使うエネルギーを極限まで減らし、環境への負荷を軽減する設計思想です。八芳園がこの認証を取得すれば、宴会場を用途とする建物としては、国内でも先駆けとなる事例になります。

MICEって何のことですか?

gooddo編集長

MICEは、国際会議(Meeting)、インセンティブ旅行(Incentive)、コンベンション(Convention)、展示会(Exhibition)の頭文字を取った言葉です。企業や団体が集まるイベントのことを指します。八芳園は、こうしたイベントに対応する施設として進化を遂げています。

八芳園の取り組みは私たちにどんな影響がありますか?

gooddo編集長

八芳園の取り組みは、環境問題や地域社会への配慮を考えるきっかけになります。たとえば、減築のように「壊して新しくする」ではなく、「残して活用する」という考え方は、私たちの日常生活にも応用できるかもしれません。持続可能な未来を目指すために、こうした取り組みを知り、考えることが大切です。

八芳園の取り組みを知って、私たちにも何かできることがあるのかなと思いました。

gooddo編集長

もちろんあります!まずは、環境や文化を守る取り組みに関心を持つことが第一歩です。たとえば、身近な場所で行われているサステナブルな活動に参加したり、環境に配慮した商品を選ぶことも立派な行動です。八芳園のような施設を訪れることで、持続可能な社会について学ぶ機会を得るのも良いですね。