
1分でわかる!gooddo編集部まとめ
- 京セラがイタリア・ミラノに「FOREARTHエクスペリエンススタジオ」を開設。
- 環境負荷を大幅に削減する捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」を体験できる施設。
- 水の使用量を極限まで削減し、鮮やかな発色と柔らかな風合いを両立。
- 繊維業界の課題解決に貢献し、サステナブルな未来を目指す取り組み。
繊維業界の課題に挑む京セラの革新技術
繊維・ファッション業界では、環境負荷の高い生産プロセスが長年の課題となっています。特に、生地を染める際に大量の水を使用する従来の捺染技術は、水質汚染やCO2排出量の増加を引き起こしていました。また、在庫過多による大量廃棄問題も深刻です。
京セラはこれらの問題に対処するため、環境配慮型捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」を開発しました。
「FOREARTH」は、独自の水系顔料インクを使用し、ウォーターフリーコンセプトを実現。プリント工程で水を使用せず、さらに循環システムで洗浄水を再利用することで、生地1㎏あたりの水使用量を0.02Lまで削減しました。この技術は、環境負荷を大幅に軽減しながら、鮮やかな発色と生地本来の柔らかさを保つことが可能です。
ミラノに開設された「FOREARTHエクスペリエンススタジオ」
2025年4月14日、京セラはイタリア・ミラノに「FOREARTHエクスペリエンススタジオ」を開設しました。ミラノは世界的なファッションの中心地であり、最新のトレンドや技術が集まる場所です。このスタジオでは、訪問者が「FOREARTH」の実機や捺染生地サンプルを直接体験できるほか、プリントサンプル作成サービスも提供されています。
開所式では、ミラノ・ファッションウィークでコラボレーションしたイタリアのファッションブランド「Florania」の創業者であるFlora Rabitti氏が参加し、環境配慮型のテキスタイルプリント技術の重要性を語りました。京セラの技術が、ファッション業界におけるサステナブルな未来を切り開く可能性を示しています。
サステナブルファッションの未来を切り拓く
京セラの「FOREARTH」は、環境負荷を削減しながら、繊維業界の課題解決に貢献する革新的な技術です。水質汚染やCO2排出量の削減だけでなく、設置場所を選ばないコンパクトな設計により、適地・適量生産が可能となり、物流コストや在庫の削減にも貢献します。
私たちが日常で選ぶ服や生地が、地球環境に与える影響を考えるきっかけになるかもしれません。京セラの取り組みは、企業だけでなく消費者にもサステナブルな選択肢を提供する重要な一歩です。
「FOREARTHエクスペリエンススタジオ」は、環境配慮型技術を体験できる貴重な場です。ぜひ訪問して、未来のテキスタイルプリントの可能性を感じてみてはいかがでしょうか?
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【解説】捺染インクジェットプリンター「FOREARTH」の環境への貢献とは?

繊維業界で環境問題が深刻だと聞きましたが、具体的にはどんな問題があるんですか?

繊維業界では、生地を染める際に大量の水を使うことが問題です。この水は染料で汚染されるため、排水が環境に悪影響を与えます。また、在庫過多による廃棄物の増加も課題です。これらの問題は、地球の資源を無駄にするだけでなく、環境汚染を引き起こしています。
「FOREARTH」のような技術は、こうした課題を解決するための一歩です。環境に優しいだけでなく、必要な量だけを効率よく生産できるので、廃棄物の削減にもつながります。

サステナブルファッションって何ですか?

サステナブルファッションとは、環境や社会に配慮した方法で作られた服や生地のことです。たとえば、環境負荷の少ない素材を使ったり、廃棄物を減らす工夫をしたりすることが含まれます。京セラの「FOREARTH」は、こうした取り組みを支える技術の一つです。

私たちができることはありますか?

もちろんです!まずは、環境に配慮した製品を選ぶことが大切です。たとえば、サステナブルな素材を使った服を購入したり、長く使えるアイテムを選ぶことで、環境への負担を減らすことができます。また、こうした技術や取り組みに関心を持ち、情報を広めることも重要です。
京セラの「FOREARTH」は、環境問題に取り組む企業の姿勢を示す素晴らしい例です。私たちも、日常生活でできることから始めてみましょう!