
1分でわかる!gooddo編集部まとめ
- 第23回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権でA-pfeile広島BFCが初優勝。
- ブラインドサッカーは、アイマスクで視覚を完全に遮断し、ボールの音やチームの声、ガイドの指示を唯一の頼りにプレーする、五感を研ぎ澄ます競技。
- 視覚障がい者スポーツの枠を超え、社会全体の多様性と共生について深く考える貴重な機会を提供している。
- 大会メインサポーターであるアクサジャパンは、20年以上にわたり「支援」ではなく「共創」の精神でこのスポーツの発展を力強く支え続けている。
ブラインドサッカー日本選手権でA-pfeile広島BFCが初優勝!
2026年1月31日、東京都町田市に熱狂が渦巻く中、「第23回 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」のFINALラウンドが開催されました。緊迫した決勝戦で、A-pfeile広島BFCが強豪・品川CC パペレシアルを1-0で破り、悲願の初優勝を飾りました。この歴史的勝利に貢献した林健太選手は、決勝ゴールという大舞台での活躍が評価され、見事大会MVPにも選出されました。

中央:大会MVPを受賞した林健太選手(A-pfeile広島BFC・背番号2)
左:アクサ損害保険株式会社 執行役員営業推進本部長 有働知恵美
ブラインドサッカーは、選手たちがアイマスクを着用し、視覚を完全に遮断した状態で行われる「見えないサッカー」です。彼らは、ボールの中に仕込まれた鈴の音、監督やコーチ、ガイド(ゴール裏に立つ指示役)の声、そしてチームメイト同士の呼びかけを唯一の手がかりにプレーします。観客も試合中は静かに観戦し、選手たちの集中力を妨げないという、他のスポーツにはない独特の観戦スタイルが特徴です。




ブラインドサッカーが社会に与える影響
ブラインドサッカーは、単なる障がい者スポーツの枠を超え、視覚障がい者と視力がある人が同じフィールドで汗を流せる稀有な競技です。この特性は、インクルーシブ社会の実現に向けた取り組みとして大きな注目を集めています。日本では競技人口が約700人とまだ限られていますが、全国各地での大会や体験イベントの開催を通じて、その魅力と価値は着実に認知度を高めています。
見えない状態の中で互いの存在を信じ、声を掛け合いながら勝利を目指す選手たちの姿や、選手のために静かに見守る観客の姿勢は、相手を深く尊重し、支え合う文化を力強く象徴していると感じました。


「支援」ではなく「共創」。アクサと歩んだ20年の軌跡
この日本ブラインドサッカー協会を長年にわたり支え続けているのが、メインサポーターであるアクサです。私たちは今回、アクサジャパンでサステナビリティと社内コミュニケーションの担当部門を統括する土井様、そして日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の執行役員である奈良橋様の両名に、20年という異例の長期にわたる「共創」の背景と、その先に見据える未来について深くお話を伺いました。

日本ブラインドサッカー協会(JBFA)執行役員:奈良橋様
JBFAの活動を一言で表すと、どのようなものになるでしょうか?
奈良橋氏: 私たちは「ブラインドサッカーを通じて視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること」というビジョンを掲げています。その実現に向けた活動の柱は大きく2つあります。一つは競技団体として「競技力を高める」こと。もう一つは、ブラインドサッカーを通じて「社会課題の解決」に貢献することです。
特に後者については、アクサ様をはじめとしたスポ育パートナーの揺るぎないご支援のもと、年間約500回もの「出前授業(スポ育)」を全国の学校で展開しています。これにより、累計20万人以上の子どもたちがブラインドサッカーを体験し、心のバリアフリーを学んできました。小学校4年生の9〜10歳の子どもたちが、幼い頃に多様性や共生社会に触れることで、大人になっても柔軟な気持ちを持ち続け、多様な価値観を理解する社会人になってほしいと強く願っています。

子どもたちを含めて地元の方やスポンサー企業の社員などが多数応援に駆け付けた
アクサとの協業について、どのようなシナジーを感じていらっしゃいますか?
奈良橋氏: 私たちはアクサ様を、単なる金銭的な支援者ではなく、「社会課題を共に解決する戦略的パートナー」として、非常に重要な存在と位置づけています。特に素晴らしいと感じているのは、人材というリソースの深い融合です。
実は当協会の役員にはアクサ様出身者が複数名在籍しており、経理の専門人材として出向いただいた方が、現在は当協会の職員として転籍して活躍されています。こうした「ハンズオン型」の、まさしく手を取り合った支援を通じて、ガバナンス強化や人材育成など、社会経験豊富なアクサの従業員から実務的な知見を学ぶ機会をいただけることは、私たちの組織にとってかけがえのない大きな財産となっています。
20年という非常に長いパートナーシップが続いていますね。
奈良橋氏: はい、この20年間の歩みは、まさしく奇跡の連続と言っても過言ではありません。20年前、協会の年間売上は5000万円にも満たず、職員も数名程度の小さな組織でした。しかし今や、年間5億円規模で40名もの職員がいる、大きく成長した組織となりました。この間、社会も大きく変遷し、うまくいかなかった事業も多々ありましたが、その度にアクサ様と共に知恵を絞り、困難を乗り越えてきた経験があります。この揺るぎない信頼関係と、共に歴史を築いてきた実績こそが、私たちの活動が「本気」であることの何よりの証だと考えています。

アクサ・ホールディングス・ジャパン 執行役員サステナビリティ&エンゲージメントコミュニケーション本部長:土井様
2006年から続く支援。社内にはどのような想いが根付いていますか?
土井氏: 私たちアクサジャパンは、日本ブラインドサッカー協会が掲げる「ブラインドサッカーを通じて視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること」というビジョンに、企業の経営理念として深く共鳴しています。ブラインドサッカーは、選手同士が声をかけ合い、お互いを心から信頼していかないと成り立たないスポーツです。障がいの有無にかかわらず、一人ひとりが持つ力を尊重し合うこのチームプレーは、アクサが企業として大切にする「インクルージョン」や「ダイバーシティ」の精神を、まさに体現していると強く実感しています。
最初は、当時の広報担当者がブラインドサッカーという競技があることを知り、純粋に興味を持ったのがきっかけです。当初を振り返ると、試合会場にはスポンサーロゴが入ったサイドフェンスすら存在しませんでした。そのためみんなで手をつないでサイドフェンスの役目をして、「カベ、カベ」と声をかけ合って危険を回避していたんです。そんな時から、私たちはJBFA様と共に歩み、成長してきました。
この長きにわたるパートナーシップは、単なる企業の社会貢献活動に留まりません。社員一人ひとりの心の中に、「理念に共感し、誇りを持って取り組んでいる」という確かな思いが根付いていることが、これほど長く継続できている最大の理由だと感じています。

閉会式にてご挨拶するアクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社 安渕社長
今後、アクサとしてどのような未来を「共創」していきたいですか?
土井氏:私たちは、単に資金的な支援をするだけでなく、JBFA様と共に社会課題解決を追求する「戦略的パートナー」という明確な位置づけで活動しています。今後は、協会とアクサだけの関係に閉じず、ビジネスパートナーをはじめとする様々なステークホルダーにも積極的に働きかけ、ブラインドサッカーが持つ可能性を社会に広く発信していくことを意識しています。
社員が子どもを連れて観戦に来たり、体験イベントを楽しんだりすることで、社内のエンゲージメントも飛躍的に高まります。さらに、ある社員からは「娘から『お父さんの会社ってすごいんだね』と言われた」という心温まる話も聞きました。こうした体験は、会社としてのビジョンや姿勢を社員に深く伝え、自身の仕事への誇りを醸成する貴重な機会にもなっています。
一社だけでは成し遂げられないことも、JBFA様と、そして地域のみなさんと心を一つにすれば、無限の可能性が広がると信じています。私たちはこれからも、共創の力を信じ、より豊かな未来を築いていきたいと強く願っています。

当日はアクサジャパンの社員が盛大に会場を盛り上げていた
あなたの「声」と「手」が、共生社会のピッチを作る。ボランティアメンバー募集中!
ブラインドサッカーの大会やイベントは、多くのボランティアスタッフの献身的な支えによって成り立っています。 「サッカーの経験がないから」「障がい者の方と接したことがないから」とためらう必要はありません。会場の設営、受付、そして選手たちが安心してプレーに集中できる環境づくりなど、あなたにできることはたくさんあります。
ブラインドサッカーの現場に身を置くことは、単なるお手伝いではありません。選手たちの熱量を肌で感じ、アクサジャパンとJBFAが20年かけて築いてきた「混ざり合う社会」を、自らの手で形にしていく貴重な体験です。
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問い合わせ先情報
【解説】ブラインドサッカーってどんなスポーツ?

ブラインドサッカーって普通のサッカーとどう違うんですか?

ブラインドサッカーは、視覚を完全に遮断した状態で行うサッカーです。選手はアイマスクを着用し、ボールから出る音やガイドの声を頼りにプレーします。観客も静かに観戦するのがルールで、選手たちの集中力やチームワークが試されるスポーツです。

視覚障がい者だけがプレーするんですか?

いいえ、国内大会は晴眼者(視力がある人)も参加できます。ただし、晴眼者もアイマスクを着用するため、視覚に頼らずプレーする必要があります。このルールによって、視覚障がい者と晴眼者が同じ条件で競技を楽しむことができます。

ブラインドサッカーが社会に与える影響は何ですか?

ブラインドサッカーは、障がい者スポーツの普及だけでなく、多様性や共生社会の重要性を広める役割を果たしています。例えば、選手同士が声を掛け合う姿や、観客が静かに見守るルールは、相手を尊重する文化を象徴しています。

私たちができることはありますか?

まずは、ブラインドサッカーを知ることから始めましょう。観戦やボランティアに参加することで、障がい者スポーツの魅力を感じることができます。
https://www.b-soccer.jp/involve/volunteer

次回の大会やイベント情報はどこで確認できますか?

日本ブラインドサッカー協会の公式ウェブサイトやSNSで最新情報をチェックできます。また、地域のスポーツイベントでも体験会が開催されることがあるので、ぜひ参加してみてください!
※「ブラインドサッカー」、「スポ育」は日本ブラインドサッカー協会の登録商標です。

