企業が挑戦できるサステナビリティの最前線!
社会課題に挑戦する、企業が導入できる活動シリーズ

「遠い国の課題を、日本の暮らしの中で解決したい」

そんな思いから生まれたBIKAS COFFEEの「コーヒーの木のオーナー制度」。

ネパールの農村にコーヒーの木を10本植え、3年後にその木からとれたコーヒー豆5㎏を自分たちの手元に届けてもらう。この取り組みは、単なる支援やCSRではなく、「一緒に育つ共創型サステナビリティ」として注目されています。

代表の菅さんがネパールにかける情熱、そして日本の企業とつながる新たな循環の形とは?その魅力と未来への可能性についてお話を伺いました。

取材・編集:gooddo編集部

遠い国の課題を、日常のワンシーンで解決する仕組みをつくりたい

主な柱は3つあります。1つ目は、コーヒーの販売です。東京・江戸川橋の実店舗を運営しており、今年6月からは代々木公園内のカフェもオープンしました。あとは移動式キッチンカーと、ECサイトでの販売もしています。

2つ目が「コーヒーの木を植える」という取り組み。ネパールの農家さんに木を植えてもらい、それを企業や個人が“オーナー”として支援する制度を作っています。

3つ目はネパールとの連携事業。現地でのツアーや商品開発、収穫体験などを通じて、より深く持続的な関係づくりをしています。

そうなんですよ。BIKAS COFFEEのコーヒーの木を植える取り組みは、コーヒー生産地であるネパールで、実際に「コーヒーの木を植える」という社会貢献型の取り組みなんです。

これは単なる支援ではなく、自分が木のオーナーになり、日常で飲むコーヒーの豆を飲むという自分事化できる行動を起こすきっかけを提供する体験型のプロジェクトです。

この事業はもともと、クラウドファンディングでスタートしました。支援者の方には1本のコーヒーの木を植えるという選択肢が用意されていて、それによって自分が関わったコーヒーが、ネパールの農園で育ち、3年後に自分のもとに届くという仕組みになっています。

支援していただいた方には、苗木の写真とともに、農園の場所や、そこで働く人々のストーリーも共有されるため、「ただの支援」ではなく、育てる喜び成長を見守る体験として広がっているのが特徴です。

このプロジェクトは一般的な環境活動や寄付とは違って、「関わることで自分ごとになる」「“誰かのため”が“自分のため”になる体験」を重視しているので、企業や個人に共感していただいていると考えています。

もともと私は学生時代、ネパールでボランティアをして学校建設を手伝っていたんです。その時に現地の人たちと深い関わりができて、「この縁を事業として続けたい」と考えるようになりました。

「BIKAS」はネパール語で“発展”を意味する言葉。その名の通り、ネパールと共に発展していけるような取り組みを続けています。

なのでコーヒーの事業をやりたくて始めたわけではなく、最初にあったのは「ネパールの雇用をつくりたい」「農村の収入を増やしたい」という目的でした。

その目的をかなえる手段として、日常的に消費されるコーヒーなら、継続的に発展していけるのではないかと思ったんです。

社会課題が“遠い話”ではなく、“日常の中で自然につながる仕組み”になればいいなと考えました。

コーヒーの木を植えるというオーナー制度の仕組み。企業の関心が高まる理由とは?

個人の場合は一口1本から、企業様の場合は一口10本の木をご支援していただいています。苗木はネパールの農家さんが植えて、3年かけて育ててくれます。

3年後には、木1本あたり500g、10本分なので合計5kgのコーヒー豆が参加企業のもとへ届きます。まるで“育てた豆が手元に戻ってくる”って感じですね。

しかも、ただ待つだけじゃなくて、半年に1度「コーヒーの木の成長レポート」が届きます。

レポートは現地の農家さんが手書きで記してくれたものや、現地の写真も添えられています。たとえば「今年は雨が少なくて水やりが大変だったけど、ようやく花が咲きました」といった現地からの声に、思わず「大丈夫かな?」と心配になったり、「咲いたんだ!」と嬉しくなったり。

まるで、遠く離れた場所に“親戚の家”ができたような不思議なつながりを感じるんです。

この取り組みは、単なるCSR活動というわけではなく、企業さまにとってさまざまな価値を感じていただいています。

具体的には、3つあります。まず1つ目は、企業のイメージ向上のために活用いただいています。

植樹による環境貢献は、コーヒー文化に対する新たな取り組みに賛同する企業として、ポジティブなイメージ醸成に寄与すると考えています。

実際に、アロマショップ「Nature(ナチュール)」様は、社員による収穫ツアーを実施し、その後オリジナルパッケージを展開。MPandC(セガサミー・グループ)様は、同社が運営する代々木公園のカフェで植樹した木から採れたコーヒー豆でサービスを提供し、企業ブランドの社会的意義を高めています。

2つ目は、若いコミュニティへのリーチと、新たな人材とのコネクションづくり。BIKAS COFFEEの実店舗やイベントでは20〜30代を中心とした共感性の高い層にリーチできるため、サステナビリティ活動を軸にした新しい顧客接点づくりとしても注目していただいています。

例えば、広告代理店「No.10」様は弊社実店舗をシェアオフィスとして活用していただいていますが、コーヒーを常に提供することで、ふらっと来やすいオフィスづくりを実現。そこから3名もの新しい採用にもつながりました。

最後に3つ目として、福利厚生として社員に還元できる点も、多くの企業に評価されています。

届いたコーヒー豆を「社員総会でのウェルカムドリンク」「社内カフェでの利用」に活用することで、ストーリーのある体験を社内外で共有できます。実際に、自社の木から収穫した豆を福利厚生としてオフィスに定期的に提供し、社員さん同士での会話が生まれている企業もあるそうです。

gooddo

gooddoでもこの夏、「gooddo cooffee farm」としてコーヒーの木を植えていただきました!

gooddo社内でもこのコーヒー豆の活用についてアイデアが広がっており、社員みんなで成長を楽しみにしています。

「支援」ではなく「仲間に」。企業と育てる、新しい社会のカタチ

そうなんです。支援というより、“共に育てる”感覚です。

「BIKAS」は“発展”という意味だとお伝えしましたが、それはネパールだけでなく、参加してくれる企業や社員さんたちも含めた“共に成長する”ことを大切にしています。

例えばですが、実店舗来店者数は約1,500人、SNSフォロワーは約5,000人ですが、社会的意義のある活動に対して共感性の高い20代〜30代の方がメインとなります。

このコミュニティに対してのアプローチを目的として、時にはBIKAS COFFEEの東京・江戸川橋の実店舗で、支援してくださっている企業さんの商品を売ることもあります。

具体的には、実店舗には、コーヒー以外にも買い物を楽しめるスペースが設けられています。そこでは「BIKAS COFFEEがいい!と思うモノ」や「これまで関わってきたブランドの商品」を取り扱い、ご縁を大切にしながらお客様にストーリーと共に届けています。単なるカフェではなく、パートナー企業との共創やブランド発信の場としても機能しています。

他にも、「オハヨー乳業」様の場合、同社の「オハヨー 濃(こい)」とBIKAS COFFEEの豆を掛け合わせたコラボドリンクをマルシェで展開しました。生乳本来のコクを引き出した特別なミルクと、ネパール産の爽やかな香りを持つコーヒーが融合し、香り高くまろやかな一杯が完成。おいしさと環境への想いを同時に届けられるこの取り組みは、ブランドの魅力を体験として発信することができました。

単なる「CSR活動」ではなく、ブランド同士のコラボにもつながっているんですよ。「木を植える」という共通体験があることで、企業間の発展も自然に生まれてきます。

そうですね。実際には「なんか楽しそう」「お店でこのコーヒーを出したい」といった理由で導入するケースもあり、自然と参加の輪が広がっています。

ハンバーガー屋さんの店主が「うちでこのコーヒー出したい」って言って支援してくださって、さらにそのお店のお客さんが「私も木を植えようかな」なんて支援の輪が広がったこともありました。

サステナビリティ活動の一環として”支援”を行っていただいているというよりは、想いに共感して”参加”していただいている企業さんが多いかもしれません。私たちが目指していた形そのものなので、ありがたいです。

「何かしたいけど、何をしていいかわからない」。そんな方こそ、一口でもいいので一緒にコーヒーの木を植えてみませんか?

そこから3年間、木の成長を見守りながら、自分たちの未来と社会のつながりを少しずつ感じられるはずです。

僕たちもその成長を一緒に応援していきます。まずは気軽にご連絡ください!

参加内容

  • 法人様の申し込みは通年を通して募集中
  • 一口あたり30万円で10本の木を支援!(3年後に5kgの豆が届きます)
  • 成長レポートは年2回(デジタル+手紙)で配信

まずは、参画申込フォームからお問い合わせください!

Profile

合同会社BIKAS COFFEE
代表社員
菅 勇輝

1993年8月18日生まれ。新卒でPR会社ベクトルに入社。社会人2年目で特定非営利活動法人DREAM-Hackを立ち上げる。代表理事としてネパールに何度も赴く中でネパールコーヒーに出会い、コーヒーを通して「すべてのヒトが社会に貢献できる経済社会をつくってゆく」ことを理念に、2019年、BIKAS COFFEEを事業化。2022年4月から、合同会社BIKAS COFFEEとして事業を拡大。傍らではフリーのPRコンサルタントとして大手ナショナルクライアントをはじめとする様々な企業のPRコンサルや、地域のコミュニティ作りなどにも取り組む。