
1分でわかる!gooddo編集部まとめ
- 公益社団法人アニマル・ドネーションが犬猫保護団体176団体を対象に大規模調査を実施。
- 調査結果から、飼育放棄や多頭飼育崩壊など一般飼育者の課題が浮き彫りに。
- 動物福祉向上には、社会的認知の向上や法律・制度の改善が必要。
- 調査結果の詳細はアニドネ公式サイトで公開中。
犬猫保護団体が語る動物福祉の現状と課題
動物福祉の向上を目指す公益社団法人アニマル・ドネーション(以下、アニドネ)が、全国176の犬猫保護団体を対象に実施した調査が注目を集めています。
この調査は、保護犬・保護猫を取り巻く環境や課題を明らかにし、動物福祉の改善に向けた具体的な方向性を探ることを目的としています。
調査結果によると、保護団体が特に懸念しているのは「一般オーナーの飼育放棄(82%)」や「多頭飼育崩壊(80%)」といった問題です。これらは、動物を迎え入れる際の意識や準備不足が原因となることが多く、結果として動物たちが不適切な環境に置かれることにつながります。
また、法律や制度に関しては、ペット流通(生体販売)に対する課題意識が84%と最も高く、動物福祉の向上には法整備の強化も必要であることが示されています。ペットショップでの生体販売が動物の命を軽視する風潮を助長しているとの指摘もあり、これらの問題を解決するためには、社会全体で動物福祉への理解を深める必要があります。
動物福祉向上のために必要な取り組みとは?
調査結果からは、動物福祉向上のために必要な具体的な取り組みも浮き彫りになりました。保護団体が譲渡数を増やすために重要だと考えるのは「動物の社会的地位向上(56%)」です。これは、動物を単なるペットではなく、家族の一員として尊重する文化を広めることを意味します。
さらに、団体運営においては「充分な運営資金や物資の確保(59%)」が課題として挙げられています。特に規模の大きい団体ほど資金不足が深刻であり、これが活動の制約となっています。アニドネは、こうした団体を支援するためにオンライン寄付サイトを運営し、寄付金を効率的に届ける仕組みを提供しています。
私たち一般飼育者の意識向上が鍵
動物福祉を改善するためには、一般飼育者の意識向上が欠かせません。飼育放棄や多頭飼育崩壊の問題は、飼育者が動物の世話に対する責任を十分に理解していないことが原因です。アニドネは、こうした課題に対して情報発信を行い、飼育者が動物を迎え入れる際に必要な知識を得られるよう努めています。
私たち一人ひとりが動物福祉について考え、行動を起こすことが、動物たちの未来を変える第一歩です。アニドネの公式サイトでは、調査結果の詳細や具体的なアクションが紹介されています。ぜひ一度訪れて、動物福祉について考えるきっかけにしてみてください。
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【解説】動物福祉って何?私たちにできることは?

動物福祉って具体的に何を指しているんですか?

動物福祉とは、動物が健康で快適に過ごせる環境を提供し、動物の権利を守ることを指します。たとえば、犬や猫が適切な食事を与えられ、ストレスの少ない環境で暮らせるようにすることが含まれます。動物福祉は、動物を単なる「所有物」ではなく、命ある存在として尊重する考え方です。

飼育放棄や多頭飼育崩壊ってどうして起こるんですか?

飼育放棄は、飼い主が動物の世話を続けられなくなったり、責任を放棄してしまうことです。一方、多頭飼育崩壊は、動物を増やしすぎて管理できなくなる状態を指します。たとえば、「かわいいから」と安易に動物を迎え入れたり、繁殖を止められなくなった結果、飼育環境が悪化することがあります。
これを防ぐには、動物を迎え入れる前にしっかりと準備をし、自分の生活環境や経済状況を考慮することが大切です。

ペット流通(生体販売)に課題があるってどういうことですか?

ペットショップで販売される動物の中には、劣悪な環境で繁殖された「パピーミル(子犬工場)」出身の子が含まれていることがあります。こうした動物は健康状態が悪かったり、社会性が育まれていなかったりすることが多いです。また、売れ残った動物がどうなるのかという問題もあります。ペットを迎える際には、保護団体から譲渡を受けることを検討するのも一つの方法です。

動物福祉を向上させるために、私たちができることは何ですか?

まずは、動物福祉について知ることが第一歩です。そして、動物を迎え入れる際には、責任を持って世話をする覚悟を持つことが重要です。また、保護団体への寄付やボランティア活動を通じて、動物福祉を支援することもできます。
たとえば、アニドネのような寄付サイトを利用して、動物保護団体を支援するのも一つの方法です。小さな行動が、大きな変化を生むきっかけになります。

動物福祉に関する情報はどこで得られますか?

公益社団法人アニマル・ドネーションの公式サイトでは、動物福祉に関する情報や調査結果が公開されています。また、AWGs(Animal Welfare Goals)というプロジェクトでは、動物福祉に関する具体的な目標やアクションが紹介されています。ぜひチェックしてみてください!